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  4. てんかんの分類
  5. 小児期の各年代に多いてんかんの特徴
  6. てんかんの予後
  7. てんかん性脳症とは

てんかんの分類と特徴

てんかんの分類

てんかんは、その原因や発症年齢、発作の症状などはさまざまで、その予後(将来的な治りにくさ、障害の程度など)もタイプによって違ってきます。

「発作がおこる部位」と、「てんかんの原因」で大きく4つのタイプに分けることができます。

発作がおこる
部位について
  • 「全般てんかん」
    脳全体で一斉に興奮がはじまる部分発作が主体
  • 「部分てんかん」
    脳の一部分から興奮がはじまる全般発作が主体

どちらにも分類できないものを「分類不能」「未決定てんかん」ということもあります。

てんかんの
原因について
  • 「特発性」
    原因がはっきりとわからないもの
  • 「症候性」
    原因が明らかになっているもの

また、何か原因がありそうだが、現時点でははっきりとわかっていないものを「潜因性」と呼ぶこともあります。

てんかんの分類

小児期の各年代に多いてんかんの特徴

小児のてんかんは、時期によって発症しやすいてんかんのタイプが異なります。

各年代ごとに、発症しやすいてんかんの特徴は次のとおりです。

1
新生児期・乳児期

この時期は、てんかんの発症率がもっとも高い時期です。

自然に発作がなくなるタイプのてんかんもありますが、一方で、お薬を使っても発作が止まらないタイプ(難治)のてんかんである、てんかん性脳症が多くみられます。

てんかん性脳症

新生児期の場合、けいれんの原因には、脳の形成異常や遺伝子の異常の他に、低酸素性虚血性脳症や、感染症や、先天性代謝異常などがあり、てんかんではないものがたくさんあります。

2
幼児期・学童期

この時期は、小児期のてんかんの中で、てんかんの発症率が2番目に高い時期です。

発症するてんかんのタイプが最も多く、自然に発作がなくなるタイプのてんかんの割合が最も多い時期ですが、他の時期のてんかんに比べて発作の数が多いため、てんかんが学校生活に影響することがあります。

この時期の特発性てんかんは、診断が決まれば治療薬もほぼ決まり、多くの場合は少なめの量の抗てんかん薬で80~90%の人で発作が止まり、通常は精神発達の遅れはみられません。

この時期の症候性てんかんでは、脳の形成異常や、脳の発生に関連する腫瘍や、脳梗塞・脳出血などの周産期要因、脳炎や脳症の後遺症、脳の一部(海馬)の硬化などがあります。

3
思春期

この時期は、小児期ではてんかん発症率が最も低い時期であり、発作の頻度も少なく、日に何度もというような頻発はしません。

この時期に発症するてんかんは、一度発作が止まっても、再発するものが多いとされています。若年ミオクロニーてんかんでは抗てんかん薬で90%以上が発作が止まりますが、服薬をやめると80~90%以上が再発します。また、この時期に発症して成人まで持ち越した人は難治になりやすいといわれています。

小児てんかんは年齢依存性

てんかんの予後

てんかんの予後は、発作予後と、知的発達予後などからなります。

抗てんかん薬の効果という観点からは、発作予後(てんかん発作の抑制率)が重要視されます。

発作予後はてんかんの診断名ごとに、ほぼわかっており、中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかんでは最も予後がよく、年齢とともに発作がなくなりますが、ウェスト症候群やレノックス・ガストー症候群(LGS)では発作が止まりにくく、難治てんかんになる頻度が高くなります。

てんかん分類と発生予後

てんかん性脳症とは

小児期のある決まった時期に発症するてんかんで、ウェスト症候群とレノックス・ガストー症候群を中心とした、症候性(潜因性)の全般てんかんのグループをてんかん性脳症といいます。

年齢によって、発症するものが異なっているため、「年齢依存性てんかん性脳症」と呼ぶこともあります。

各タイプの発症しやすい年齢

<てんかん性脳症を疑う特徴>

  • 脳波検査で特殊なてんかん性発射が見られる
  • 抗てんかん薬が効きにくい発作
  • 発作以外に、ことばや認知、運動に発達の遅れがある

てんかん性脳症は、発作が頻回であり、発作がおきていないときでも脳が興奮状態になっているため、てんかん性の脳の活動そのものが、考えたり、行動したりすることを妨げてしまい、正常な知能の発達ができなくなってしまいます。

患者さんの数も少なく、まだ治療法も確立していないものも多いですが、早期に診断し、治療を開始することで、将来的に脳が受けるダメージを軽減できる可能性があります。